こんにちは。
県民だよりによりますと県の人口は減っています。現在、3610468人。前月比、1808人減。でも世帯数は増えています。今は、1488820世帯、前月比178世帯増です。減っているのに増えている。なーんでか。実家には親がいて、子どもが独立したということかしら。それか横のおばさんのように実家には息子夫婦がいて、年寄りの独居生活かしん、そう思うのです。本日はのりじんがお送りしました。
今日は清水昔ばなしをお伝えします。入江小学校を南下するとJRの線路があります。どうもそこの話です。たしかに二本塚踏切といいました。ではどんなんかな~

「二本塚の狐」(追分)
昔、追分の若者が結婚式に呼ばれて、清水湊の方へと出かけていった。
そのころの結婚式は、親せきや村の衆が集まって婿さんの家でやったもんだ。
式の日は、朝から婿さんの方が嫁さんを迎えに行くんだが、嫁さんが嫁入りのあいさつをしてまわったり、馬車台に花嫁道具積んだりしているうちに、嫁さんが婿さんの家に着くのはだいたい夕方になってしまう。
それから式やら祝宴をやるもんで夜遅くまでかかったり、朝までになったりしまった。
若者も真夜中になって式が終わり家に向かった。
手にはお土産の料理をぶら下げて、ちょっぴりお酒も入っていい気分だった。
「さて、一番早く帰れるのはしみず道だけえが、あそこを行くとなると狐が出るっちゅう二本塚を通らなきゃなんない。どうするかな」
若者はしばらく考えたが、
「まあ、早く帰って、ゆっくり休みたいからなぁ。こっちにするか」
と、しみず道を歩きはじめた。二本塚の辺りまできた時、茶畑の向こうにちろりちろりと動くものがいる。
「ああ、狐が出たな。何をするつもりだろう」
若者に見られているのに気づかぬ様子で、狐はなにやら躍りをしているようだ。
「さては気づかぬふりをして、おれを化かすつもりだな。捕まえて、こらしめてやろう」
若者はそう思っていると、ばたりと姿が見えなくなった。そうして二十間(約三六メートル)くらい前の方を若い娘がしゃなり、しゃなりと歩く姿が現れた。
「女に化けたな。でも逃げられないぞ」
若者は料理を道端の石の上へ置いて、娘にそろりそろりと近づき、飛びついた。
しかし手には何の感触もなかった。
「しまった!」
若者はあわてて引き返した。けれども石の上に置いた料理はもう何もなかったとさ。


(のり)その踏切をまっすぐ150メートルほどで入江小学校です。昔は裏門といいましたが、今では正門だって。
ここの踏切は過去にあまりいいことがなかった。今もあると思うけど、向こうの竿の下にお地蔵さんがあり、お供え物もあります。それも狐の仕業かな。
では次回に…
県民だよりによりますと県の人口は減っています。現在、3610468人。前月比、1808人減。でも世帯数は増えています。今は、1488820世帯、前月比178世帯増です。減っているのに増えている。なーんでか。実家には親がいて、子どもが独立したということかしら。それか横のおばさんのように実家には息子夫婦がいて、年寄りの独居生活かしん、そう思うのです。本日はのりじんがお送りしました。
今日は清水昔ばなしをお伝えします。入江小学校を南下するとJRの線路があります。どうもそこの話です。たしかに二本塚踏切といいました。ではどんなんかな~

「二本塚の狐」(追分)
昔、追分の若者が結婚式に呼ばれて、清水湊の方へと出かけていった。
そのころの結婚式は、親せきや村の衆が集まって婿さんの家でやったもんだ。
式の日は、朝から婿さんの方が嫁さんを迎えに行くんだが、嫁さんが嫁入りのあいさつをしてまわったり、馬車台に花嫁道具積んだりしているうちに、嫁さんが婿さんの家に着くのはだいたい夕方になってしまう。
それから式やら祝宴をやるもんで夜遅くまでかかったり、朝までになったりしまった。
若者も真夜中になって式が終わり家に向かった。
手にはお土産の料理をぶら下げて、ちょっぴりお酒も入っていい気分だった。
「さて、一番早く帰れるのはしみず道だけえが、あそこを行くとなると狐が出るっちゅう二本塚を通らなきゃなんない。どうするかな」
若者はしばらく考えたが、
「まあ、早く帰って、ゆっくり休みたいからなぁ。こっちにするか」
と、しみず道を歩きはじめた。二本塚の辺りまできた時、茶畑の向こうにちろりちろりと動くものがいる。
「ああ、狐が出たな。何をするつもりだろう」
若者に見られているのに気づかぬ様子で、狐はなにやら躍りをしているようだ。
「さては気づかぬふりをして、おれを化かすつもりだな。捕まえて、こらしめてやろう」
若者はそう思っていると、ばたりと姿が見えなくなった。そうして二十間(約三六メートル)くらい前の方を若い娘がしゃなり、しゃなりと歩く姿が現れた。
「女に化けたな。でも逃げられないぞ」
若者は料理を道端の石の上へ置いて、娘にそろりそろりと近づき、飛びついた。
しかし手には何の感触もなかった。
「しまった!」
若者はあわてて引き返した。けれども石の上に置いた料理はもう何もなかったとさ。


(のり)その踏切をまっすぐ150メートルほどで入江小学校です。昔は裏門といいましたが、今では正門だって。
ここの踏切は過去にあまりいいことがなかった。今もあると思うけど、向こうの竿の下にお地蔵さんがあり、お供え物もあります。それも狐の仕業かな。
では次回に…
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